児童文学界の巨匠いぬいとみこの代表作で、第5回国際アンデルセン賞を受賞した同題作品のアニメ化。 北極に産まれた双子の白熊ムーシカとミーシカ。長い冬を経て春の氷原に出た二匹だが、兄ムーシカはクレパスに落下してしまう。彼はそこで初めて、生命の危機を体験した。やがて二度目の春、双子と母熊マーチの元に長らく北極巡回の旅に出ていた父熊のムーが帰還した。初めて対面する父子たちだが、その直後、ムーは人間の飛行機の攻撃で傷を負った。負傷したムーは、自分の代わりに北極を回り、北極の動物たちに「夏祭り」の到来を知らせる任務を双子に任せるのだが。 1977年に新規創業した(新)虫プロダクションが製作した初のアニメ作品で、にっかつ児童映画が配給。手塚治虫が監修に当たっている。監督は、旧・虫プロ所属の名アニメーターでTVアニメ『さすらいの太陽』の監督職なども担当した勝井千賀雄。
ハンス・ド・ビア原作の絵本、「しろくまラルス」シリーズ(ノルドズッド・ジャパン・刊)を原作とするOVA作品。うっかり漁船にのってしまったしろくまのラルスのささやかな冒険を描く。1990年に公開された劇場映画『Little Poler Bear しろくまくん、どこへ?』に続き、プロダクションI.G(当時はI.G タツノコ)がアニメーションの実制作を担当。原作のイラストのテイストを汲み、淡い色遣いと、実線のタッチを生かした絵作りがなされており、まさに絵本がそのまま動き出したかのような印象を受ける佳作。監督、背景原図は当時I.G所属の荒川真嗣、作画監督、キャラクター設定は、当時『エスパー魔美』『キテレツ大百科』などの原画で名をあげていた実力派・湯浅政明が担当。
ハンス・ド・ビア原作の絵本、「しろくまラルス」シリーズ(ノルドズッド・ジャパン・刊)をアニメ化。北極に住んでいるしろくまぼうやのラルスは、ある日、流氷にのって漂流してしまう。ようやくたどり着いた陸地は、なんとアフリカだった。全30分の作品で、東宝系にて劇場公開された。制作はアニメイトフィルム、実制作はプロダクションI.G (当時はI.Gタツノコ)が担当。プロダクションI.Gと縁の深い貞光紳也が絵コンテ・演出・監督の3役をを務めている。